令和5年度 病院指標

病院指標

医療の質指標

年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 631 144 80 98 155 322 661 1210 1111 482
退院患者様を10歳ごとに年齢区分した指標となっています。
当院は地域の急性期医療を担う中核病院として、地域医療支援病院、救急告示病院、第二種感染症指定医療機関、地域がん診療病院、地域災害拠点病院、基幹型臨床研修病院など多様な医療機能を担いながら、患者様へ医療を提供しています。
退院患者の約70%は60歳以上で小児患者は約15%となっております。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 63 13.02 13.52 12.7 78.25
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 47 20.45 20.6 42.55 87.13
130030xx99x8xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等28あり 25 11.28 14.76 0 74.2
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 21 11.14 9.62 0 79.29
130030xx99x9xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等29あり 20 10.65 12.88 10 73.8
内科では内科全般にわたる総合診療的機能を担当しています。
前年度と変わらず尿路感染症や肺炎などの薬物治療目的の入院が多くなっています。
2022年度より血液内科の医師が増えたことにより、造血器腫瘍の化学療法目的入院が増加しております。
患者様の多くは高齢者で、入院が長期化する肺炎などは転院率も高くなっており、地域の回復期病院との医療連携により、在宅復帰に向けた支援を行っています。

消化器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 93 10.42 8.75 16.13 78.92
06007xxx97x0xx 膵臓、脾臓の腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 51 15.1 11.65 3.92 75.98
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 45 17.18 10.24 0 71.31
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 42 9.76 7.58 11.9 71.95
060340xx99x0xx 胆管(肝内外)結石、胆管炎 手術なし 手術・処置等2なし 34 15.15 9.55 8.82 80.12
総胆管結石や胆管炎などに対するステントやドレナージ留置などの内視鏡的治療目的や肝癌に対する経皮経肝化学療法、大腸憩室炎に対する薬物療法が上位となっています。当院では、ポリープや早期癌に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)や内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)などの内科的治療、消化管及び肝胆膵疾患に対する内視鏡造影検査(ERCP)、超音波検査、膵胆管内超音波検査、カプセル内視鏡などの専門的な検査、悪性腫瘍に対する化学療法も多数行っております。消化管出血に対する内視鏡的止血術(クリップ、APCなど)や腸捻転解除、異物除去などの緊急内視鏡検査・治療も24時間対応しております。

循環器科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 145 25.12 17.38 17.93 82.41
050050xx9910x0 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 91 5.19 3.05 2.2 71.77
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 68 6.07 4.26 2.94 72.09
050030xx97000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 その他の手術あり 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 40 20.65 11.54 10 74.65
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 27 17.96 9.77 18.52 83.96
狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患に対する心臓カテーテルによる検査や治療、心不全に対する薬物療法、食事療法などが上位となっています。
高齢者の方に多く、入院が長期化する場合には、地域の他医療機関との連携を図り、転院による継続的な診療も行っています。
その他、不整脈に対するペースメーカー手術や薬物療法も積極的に行っています。
当院では、救急心臓疾患に対し24時間対応できる体制を敷いています。

外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 106 2.92 4.55 0 68.3
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 50 6.64 5.98 0 60.08
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 45 7.56 6.87 0 63.11
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 39 8.44 8.95 2.56 71.85
060150xx99xxxx 虫垂炎 手術なし 30 9.2 8.02 10 50
当該年度は、鼠経ヘルニア、大腸癌、虫垂炎、胆のう炎に対する手術目的の入院が上位を占めています。
当科では、胃癌、結腸/大腸癌、肝臓癌、膵臓癌などのがん治療において低侵襲手術(腹腔鏡下手術)や、肝胆膵の高難易度手術も行っており、
8割以上が低侵襲手術で行っています。また、術後の化学療法においては、cancer boardで症例提示/検討の後、専任の内科医/認定看護師/
認定薬剤師などで構成される化学療法チームで最新の治療を提供しております。

呼吸器外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 39 9.49 9.89 2.56 70.56
040040xx99201x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 定義副傷病あり 21 2.24 7.03 0 71.24
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 18 7.61 9.17 5.56 48.83
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 12 13 13.59 0 72.67
040190xx99xxxx 胸水、胸膜の疾患(その他) 手術なし - - 16.88 -
当科では、肺癌に対する外科的手術や化学療法、気管支鏡検査を目的とした入院や気胸に対する入院治療が上位を占めております。
3D-CT診断装置や呼吸器内視鏡、手術装置(内視鏡外科手術、ハイブリッド手術室)も加わり、より高度な医療を提供し難易度の高い手術も行っております。
また、気胸や胸部外傷、気道狭窄などの急を要する病気にも随時対応できる体制を敷いております。
根治性(治せる可能性)、安全性、そして低侵襲性(胸腔鏡を用いた手術など)の順に、患者さん一人一人の生活や体力に応じた治療法を提案し提供しております。

※患者数が10未満の場合、ハイフン「-」で表示

整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 149 27.79 25.5 79.87 84.1
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 45 23.87 19.34 64.44 79.53
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 35 4.17 4.76 0 54.97
160700xx97xx0x 鎖骨・肩甲骨の骨折 手術あり 定義副傷病なし 24 4.21 5.23 8.33 49.38
160720xx01xxxx 肩関節周辺の骨折・脱臼 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等 21 7.57 14 33.33 72.76
高齢者の転倒による大腿骨の骨折に対する手術目的の入院が最も多くなっております。
その他、前腕や鎖骨の骨折に対する手術目的や、胸腰椎圧迫骨折に対する症状改善目的の入院、変形性股関節や膝関節に対する置換術目的の入院も多く診療しております。高齢者に多い、大腿骨骨折や圧迫骨折などは長期入院を要する場合も多く、地域の回復期病院との連携、情報の共有を図り、当院での急性期治療の後は他医療機関での治療継続のあと在宅復帰を目指す地域一体型の診療を行っており、転院率も高くなっております。
当院では整形外科救急疾患を受け入れる体制も敷いております。

脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 42 14.45 15.7 30.95 69.95
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 18 10.78 9.88 16.67 76.06
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 15 16.4 19.09 40 70
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病1あり発症前Rankin Scale 0、1又は2 15 17.47 17.39 40 78.2
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 15 11.67 8.38 13.33 67.67
当科では脳卒中を主とした脳血管障害や神経外傷などの救急疾患、脊椎・脊髄・末梢神経血管、三叉神経痛や顔面けいれんと言った機能的疾患などに対応しております。当該年度では脳梗塞に対するt-PA(超急性期血栓溶解療法)やエダラボン投与による脳保護療法目的の入院、脳出血に対する手術目的の入院が上位を占めております。脳梗塞においては指標5(「脳梗塞の患者数」)においても説明しております。
在宅復帰に向けてリハビリを要し入院期間が長期化する場合は、回復期を有する医療機関へ転院調整を図り、連携、情報共有に努めております。
その他、脳ドックをはじめとする脳卒中予防対策が積極的に取り組まれ、未破裂脳動脈瘤に対する破裂予防手術(脳動脈クリッピング術、コイル塞栓術)や内頚動脈狭窄に対する脳梗塞予防手術(内膜剥離術、ステント留置術)なども積極的に行っています。
当院では緊急疾患に24時間対応できる体制を敷いております。

耳鼻咽喉科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 41 5.66 7.53 0 24.51
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 36 4.64 6.02 0 61.11
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 19 5.79 5.51 0 47.05
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの)等 手術・処置等1なし 10 6 7.94 0 63.4
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり - - 6.74 - 62.11
当科は2022年1月より耳鼻咽喉科・頭頚部外科として新設され、外来・入院診療を開始しております。
地域の開業医から紹介を受け、連携を取りながら診療を行っております。
当該年度は扁桃炎、副鼻腔炎、甲状腺腫瘍(悪性・良性)などの手術目的の入院が上位を占めております。
また、鼻中隔弯曲症、めまい、中耳炎、難聴、声帯系の疾患などの入院治療の症例も多く、幅広い診療を行っております。
在院日数はほぼ全国平均と同じで短期の入院が多くなっております。

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小児科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 82 5.35 5.96 0 1.44
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 63 5.79 6.37 0 2.48
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1あり 50 1 2.12 0 1.82
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 48 3.58 5.64 0 4.5
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 36 5.25 5.62 2.78 4.92
当該年度は食物アレルギーに対する負荷試験や、呼吸器疾患や消化器疾患に対する薬物療法を目的とした入院が上位を占めております。
当院は、入院施設の少ない地域において急性期の入院医療を担い、地域の医療機関と連携を図りながら診療に努めております。
また、救急搬送、紹介入院を24時間受け入れる体制を敷いております。

小児外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x101xxxx 鼠径ヘルニア(15歳未満) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 21 1.76 2.75 0 4
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり - - 2.97 - -
060170xx02xx0x 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等 定義副傷病なし - - 6.86 - -
180060xx97xxxx その他の新生物 手術あり - - 5.77 - -
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 - - 5.29 - -
鼡径ヘルニア、停留精巣、虫垂炎などに対する外科的治療や薬物療法などによる保存的治療を中心とした入院症例が多くを占めています。

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初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - 32 - 16 1 8
大腸癌 - 26 77 39 27 14 1 8
乳癌 - - - - - - 1 8
肺癌 20 - 15 24 30 - 1 8
肝癌 - - - 11 - 41 1 6,8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
上記指標は、5大癌を初発のUICC病期分類(※)と再発に分けて集計したものです。
当院では2023年4月より地域がん診療病院の認定を受けています。
手術や化学療法を効果的に組み合わせた集学的治療や、緩和ケアを提供する体制を有し、患者さんの状態に応じて各学会の診療ガイドラインに準じた標準的な
治療を行っています。上記5大癌以外にも膵癌、胆管癌、食道癌、血液癌など幅広い癌診療を行っています。
緩和ケアにおいても医師や看護師、コメディカルなどの多職種によるチーム医療により、患者様の意思決定を支援し、患者様家族が納得して対処できるよう地域の
医療福祉と連携して支援を行っています。
患者数は前年度と比べ増加傾向となっています。

※UICC病期分類:国際対がん連合(UICC)によって定められたTNM記号による病期分類。
原発巣の大きさと進展度を表すT(T1~T4)、所属リンパ節への転移状況を表すN(N0~N3)、遠隔転移を表すM(M0、M1)の3記号を指標として、
がんの進行度をStageⅠ~Ⅳの4期に分類。

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成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 15 9 58
中等症 46 15.72 79.78
重症 17 20.06 87.18
超重症 - - -
不明 - - -
定義
・成人の患者様を対象とする。
・市中肺炎は、普段の日常生活を送っている中で発症した肺炎の事で、病院内で発症した肺炎は含まない。
・以下に説明するA-DROPスコアを基に分類

A-DROPスコアとは
1 Age(年齢)       男性70歳以上、女性75歳以上
2 Dehydration(脱水) 尿酸窒素(BUN)21mg/dl以上または脱水あり
3 Respiration(呼吸) 酸素(SpO2)<=90%(動脈酸素分圧(PaO2)60Torr以下)
4 Orientation(見当識)意識障害あり
5 Pressure(血圧)   収縮期血圧90mmHg以下
の頭文字を取ったもので、これらの5つの因子をそれぞれ評価し判定します。
5点満点で、1項目該当すれば1点、2項目該当すれば2点となります。
スコアが高いほど重症を表しています。

軽  症:0点の場合
中等症:1~2点の場合
重 症:3点の場合
超重症:4~5点の場合(ただし、ショックがあれば、1項目のみでも超重症とする)
不  症:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合

上記の集計は定義を基にした2023年度の集計値です。前年度よりも患者数が増加しています。
高齢者の方で重症度が上がり、在院日数も長期化している傾向にあります。
長期的な入院治療を要する場合は、地域の回復期病院と連携し、当院での急性期治療後は転院しADLの改善を図ります。

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脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 128 20.13 76.2 39.39
その他 - - - -
脳梗塞とは、脳の血管が詰まったり何らかの原因で脳の血流が低下し、その部位の脳組織が壊死(梗塞)してしまったものを言います。
脳梗塞は、発症から迅速な治療およびリハビリテーションを要します。
上記は、脳梗塞で入院される方の発症日からの日数で集計して分類した指標です。
発症日から3日以内での入院が多く、高齢者で多くなっています。
発症時期や病状に応じて、t-PAによる超急性期血栓溶解療法やエダラボン投与による脳保護療法、カテーテルによる血管内治療などを行い、入院初期より
リハビリの介入も行っています。
長期の入院治療を要する場合は、地域の回復期病院との連携を図りながら患者様のQOLの改善を目指した支援を行っています。

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診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード

内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。) 19 7.21 16.26 68.42 80.53
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 13 5.15 10.62 23.08 75.92
K6261 リンパ節摘出術 長径3cm未満 - - - - -
K664-2 経皮経食道胃管挿入術(P1EG) - - - - -
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - -
胃瘻造設術(PEG)は食事の経口摂取が困難な方やむせ込んでしまい誤嚥性肺炎を引き起こしやすい方が対象で高齢者に多いです。
術後管理は長期化することもあり、転院率は高い傾向となっています。
他医療機関からの胃瘻造設目的の紹介入院も多く造設後管理が安定したら、紹介元の医療機関で継続管理となります。

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消化器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 136 2.32 13.86 13.97 81.13
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等) 選択的動脈化学塞栓術 38 2.76 12.16 0 72.13
K654 内視鏡的消化管止血術 25 0.8 12.04 12 74.16
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 19 1.68 6.63 5.26 68.53
K708-3 内視鏡的膵管ステント留置術 16 2.31 8.81 6.25 75.88
最も多い胆道ステント留置術は、胆管閉塞部位にステントというストロー状の短い管を入れて胆汁や膵液の流れを良くする治療です。大腸ポリープ切除術(EMR)は当院地域包括ケア病棟での治療となっており当該指標にはありませんが、件数では2番目に多く実施されています。肝癌に対して行われる血管塞栓術は肝動脈化学塞栓療法(TACE)で、肝がんに栄養を送る動脈に薬剤を注入して血流を塞ぎ、がんを壊死させるという治療法です。内視鏡的消化管止血術は消化管出血に対して行われ、緊急に行われることも多くあります。当院では24時間緊急内視鏡が行える体制を敷いております。

循環器科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 63 2.6 4.98 4.76 71.78
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術 不安定狭心症に対するもの 26 0.08 20.54 15.38 77.54
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 21 4.62 13.9 9.52 80.38
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 18 0 16.61 5.56 69.17
K5463 経皮的冠動脈形成術 その他のもの - - - - -
心筋梗塞や、狭心症などの疾患に行われる冠動脈ステント留置術が最も多くなっております。また、当該指標にはあがっておりませんが、冠動脈形成術を多く施行しております。これらの手術は、冠動脈が狭くなり心臓に酸素や栄養が行き届きにくくなった血管に対し、狭くなった部分を風船(バルーン)で膨らませたり、筒状の人工物(ステント)を挿入・留置して血流を 維持・再開したりする手技です。また、徐脈性不整脈に対し行うペースメーカー移植術や電池交換の症例も上位となっております。緊急に行われる手術も多く、24時間対応できる体制を敷いております。
当院退院後は、日常診療をかかりつけ医で、専門的に行う定期的な検査・治療は当院で行い、「二人主治医制」による地域一体となった診療を行っております。

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外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 93 1.02 5.23 0 61.83
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 79 0.84 1.04 0 69.87
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 33 4.21 13.67 12.12 71.39
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 29 0.72 5.03 3.45 41.93
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 27 0.81 1.26 0 63.7
術式別件数では、鼠経ヘルニアに対するヘルニア手術、胆のう結石や胆のう炎などを対象とした腹腔鏡下による胆嚢摘出術、悪性腫瘍の中では結腸癌に対する腹腔鏡下切除術、虫垂炎に対する虫垂切除術などが上位となっております。当科では低侵襲手術(腹腔鏡下手術)を積極的に行っております。
また、直腸、胃、肝、胆、膵などの消化器癌に対する切除術の症例も多く、幅広い悪性腫瘍手術を行っております。
虫垂炎や腹膜炎に対する手術は緊急を要することも多く、24時間緊急手術に対応できる体制を敷いております。

呼吸器外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 17 1.12 8 0 72.18
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 部分切除 12 1.58 7 8.33 67.33
K5131 胸腔鏡下肺切除術 肺嚢胞手術(楔状部分切除によるもの) - - - - -
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 区域切除 - - - - -
K5132 胸腔鏡下肺切除術 部分切除 - - - - -
当科では、原発性肺癌、転移性肺腫瘍、気胸、縦隔腫瘍などの手術症例が多くなっております。
当該手術の多くは、低侵襲性手術(胸腔鏡下)で行われており、術後早期の退院へとつながっております。

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整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 121 4.11 18.42 68.6 80.93
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 52 4.67 22.75 82.69 83.92
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 44 2.66 25.7 22.73 72.2
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 39 1.77 11 15.38 60.59
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 31 1 1.81 0 54.97
大腿骨骨折に対する手術が最も多く行われております。手術は、ワイヤーやネジ等で固定する骨折観血的手術や、折れた骨頭を除去し、人工物でできた骨頭に置換する人工骨頭挿入術などの術式が多くを占めております。また、前腕、上腕、鎖骨ををはじめとする他部位の骨折手術、変性疾患に対する人工関節置換術なども多く行われております。骨癒合後は体内で固定していた金属を取り除く骨内異物除去術も行っております。
術後長期的なリハビリを要す症例に対しては急性期治療後は回復期病床を有する医療機関と連携し、転院継続治療を行いながら在宅復帰を目指した支援を行っております。
各専門診療科がそろう総合病院の整形外科として多病合併高齢者や高リスク患者の手術も積極的に対応しております。

脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 18 0.56 14.39 33.33 79.56
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 10 3.5 9.4 0 73
K1781 脳血管内手術 1箇所 - - - - -
K1742 水頭症手術 シャント手術 - - - - -
K178-4 経皮的脳血栓回収術 - - - - -
当該年度では慢性硬膜下血種に対する穿頭術が最も多くなっております。硬膜下血種は交通事故や高齢者の転倒を起因するものが多く、毎年多くなっております。
次いで頸動脈ステント留置術が多く行われております。当該手術は、血管からカテーテルを通して、中から狭窄部位をステントによる広げる手術で脳梗塞予防を目的とします。また、脳動脈瘤や脳出血に対するクリッピング術やコイル塞栓、水頭症に対するシャント術、脳梗塞に対する脳血栓回収術なども行っております。

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耳鼻咽喉科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 41 1 3.66 0 24.51
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 24 1.29 2.58 0 64.79
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術) 14 1 2.64 0 54
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術 片葉のみの場合 10 1 4.5 0 67.8
K318 鼓膜形成手術 - - - - -
当該年度では、扁桃炎に対する扁桃摘出術が最も多くなっております。次いで副鼻腔炎に対する内視鏡的手術となっております。当該手術は、副鼻腔内の病的に肥厚した粘膜を切除する手術です。甲状腺腫瘍に対する切除術も上位となっております。その他中耳炎に対する鼓膜形成術や鼻出血に対する粘膜焼灼術、咽頭腫瘍摘出術等も多く行われております。

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小児科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7151 腸重積症整復術 非観血的なもの - - - - -
K745 肛門周囲膿瘍切開術 - - - - -
腸重積症とは腸管の一部がこれに連続する腸管内に陥入した状態のことを言います。
空気整復(空気を注入し、入り込んだ腸管を押し戻す方法)により腸重積症の解除を行います。

小児外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 ヘルニア手術 鼠径ヘルニア 21 0.05 0.71 0 3.43
K836 停留精巣固定術 - - - - -
K6332 ヘルニア手術 半月状線ヘルニア、白線ヘルニア、腹直筋離開 - - - - -
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) - - - - -
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの - - - - -
当科は、医療圏内の小児外科疾患で入院・手術加療の中心となる医療機関です。
当該年度は鼡径ヘルニア、停留精巣、虫垂炎、痔瘻などの手術が多く行われております。
虫垂炎の手術は低侵襲性で行われ、早期の退院を目指しております。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 14 0.29
異なる - -
上記集計は、医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして定義される感染症及び合併症の発生率を
示したものです。
癌や細菌感染による重篤な合併症である敗血症や播種性血管内凝固症候群(DIC)、手術・処置等の合併では狭窄や出血などがあります。
これらの合併症は、発症すると入院が長期化するため未然に防ぐよう一層の注意を払っております。

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リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード

肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
502 467 93.03
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院症例につき、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された症例の割合を集計しています。
肺血栓塞栓症は、主に下肢の深部静脈にできた血栓(深部静脈血栓症)が血流によって運ばれ、肺動脈に閉塞を起こしてしまう重篤な病態です。
肺血栓塞栓症の予防対策の実施は、発生率の低下につながります。

血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード

血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
2993 2742 91.61
広域抗菌薬を使用する際、投与開始時に血液培養検査を行うことは、望ましいプラクティスとなります。 また、血液培養は 1 セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2 セット以上行うことが推奨されています。本指標は、血液培養を行う際に2 セット以上の検査が実施された割合を示しています。

広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード

広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
403 302 74.94
近年、多剤耐性アシネトバクター属菌や、幅広い菌種に効果を有するカルバペネム系抗菌薬に耐性のある腸内細菌科細菌など、新たな抗菌薬耐性菌(以下、耐性菌)が出現し、難治症例が増加していることが世界的な問題となっています。不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、各医療機関において抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team:AST)を組織するなど、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。

更新履歴

2024/9/30
令和5年度病院指標を公開